マンションは賃貸と分譲のどちらが得か?

マンションを選ぶとき、最初に検討すべきことは賃貸か分譲のどちらにするか、つまり借りるか買うかですよね。

分譲マンションを買う方が、最終的には自分のものになるので得だと思うでしょうが、必ずしもそうとは言えません。ずっと賃貸に住み続けた方が得な場合もあります。また、個人の価値観によっても、賃貸か分譲か選ぶ基準は異なってきます。なので、一概にどちらが得かは判断できません。

ただ、金銭的な面や機能的な面だけで判断するなら賃貸の方が良いでしょう。

新築の分譲マンションはすぐに値崩れする

まず、新築の分譲マンションは購入したらすぐに値崩れすることを知っておいた方が良いでしょう。

例えば、3,000万円の分譲マンションの場合、その2割程度は広告宣伝費が上乗せされています。すなわち、適正なマンションの価値は2,400万円ほどなのですが、それに600万円の広告宣伝費が加わり3,000万円で売り出されているということです。したがって、3,000万円の新築マンションを購入し、1回も住まずに転売したとしたら、そのマンションは2,400万円でしか売れないということです。

これが新築マンションがすぐに値崩れする理由です。

賃貸はすぐに引越しできるから最新の機能を利用できる

分譲マンションを購入すると、基本的に長期間そこで住み続けることになります。特にローンで購入した場合は、完済するまでは引っ越しできないでしょうし、売却して引越しを考えている場合でもローンが返済できる金額で売れなければ、そう簡単には引越しできません。

部屋

それに対して賃貸マンションの場合は、すぐに引越しができます。もちろん、1ヶ月前とか事前に大家さんにその旨を告げる必要はありますが、基本的に転勤などで住まいを移さなければならない場合でも、すぐに解約して出ていくことができます。

余談ですが、以前に職場の上司が、マンションを購入して数年しか経っていないのに転勤しなければならなくなりました。買った時よりも値上がりしていればマンションを手放すのは苦になりませんが、値下がりして、しかも多額の住宅ローンが残っていると売却するのは厳しいですね。こういうこともありますから、マンションを買うのであれば、将来売ることを前提にして物件選びをしなければなりません

 

このようにすぐに引越しできる賃貸マンションは、最新の機能を利用しやすいといった利点があります。

分譲マンションを35年ローンで購入したとしましょう。そのマンションに30年間住み続けた場合、築30年のマンションに住んでいることになります。当然、マンションの機能も建て替えをしていなければ、30年前の古い機能しか利用できません。30年前の防犯機能では、セキュリティ面にも不安があります。

しかし、賃貸マンションであれば新築もしくは築数年のマンションに引っ越せば最新の機能を利用できます。住宅ローンの返済に毎月10万円の支出があるのに古い機能しか利用できない分譲マンションより、家賃10万円で最新の機能を利用できる賃貸マンションの方が快適に生活できるのは言うまでもないでしょう。

購入したからと言っても一生住めるとは限らない

分譲マンションを購入した時は、これで一生住む場所に困らないと思うでしょう。でも、必ずしも一生住めるとは限りません。

どんなものにでも寿命があり、それはマンションでも同じです。

 

寿命が来たマンションは、当然建て替えなければなりません。しかし、その時に建て替え費用を工面できなければマンションを手放さなければならないでしょう。定年退職し、年金暮らしとなっている場合には、まとまった資金を用意できないかもしれません。

分譲マンションだからと言って、いつまでも住み続けることができるわけではないのです。また、管理費も継続的に支払わなければならないので、分譲マンションを買ったからと言っても、維持費はしっかりかかることを覚えておきましょう。

住宅ローンを組めば利息分だけ余分な支出が増える

分譲マンションは高額な買い物なので、なかなか現金一括払いできる人はいません。

なので、多くの人が住宅ローンを組むことになります。ローンは借金なので、返済時には利息も支払う必要があります。ざっくりと計算しても、35年ローンであればマンション価格の1.5倍程度は最終的に支出しなければなりません。3,000万円のマンションであれば総額で4,500万円ほどの支出ですね。1,500万円も余分にお金を払わなければならないのは損ではないでしょうか?

でも、その1,500万円を負担することで、いますぐにマンションが手に入りますから、そのくらいは大した支出ではないとも考えられます。したがって、一概に利息を払うことは損だとはなりません。ただ、分譲マンションをローンを組んで購入する場合、多くの利息を払わなければならないことは理解しておいた方が良いでしょう。

分譲でも賃貸でも必ず比較すること

値崩れの危険がない、最新の機能を利用できる、余分な利息の負担がない。

これらの理由から賃貸マンションに住む方が、分譲マンションを買うよりも有利です。だから、賃貸マンションに住むことをおすすめします。

しかし、賃貸マンションでも、新築か中古かによって家賃が割安か割高かは変わってきます。築年数が数十年経っているのに新築マンションと同じくらいの家賃を払わなければならないのなら、それは割高です。

駅から遠いと通勤時間が長くなりますし、交通費も余分にかかります。それなのに駅から近いマンションと同じ家賃なら、それも割高と言えます。

賃貸マンションの家賃が割高か割安かを知るためには、複数のマンションを比較しなければわかりません。なので、賃貸マンションを選ぶ場合には、できるだけ多くのマンションの資料を入手するようにしましょう。また、分譲マンションの購入を考えている方も、賃貸マンションとの比較はもちろんのこと分譲マンション同士の比較もしておいた方が良いですね。

どのようなことでもそうですが、少しでも支出額を節約しようと思うなら、比較することが大切です。比較する物件が増えれば増えるほど時間も手間もかかりますが、分譲でも賃貸でもマンションに住むことは高額の支出を伴うので、しっかりと比較することで大幅な節約が可能となります。

高額な出費を予定している時こそ比較が重要なことを忘れないでください。

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