どんなに安くても米、パン、麺類で節約をしない
食費を節約しようと考えた時、満腹感を得られやすい炭水化物が多い食品を選ぶ方がいます。例えば、米や小麦粉を使った食品ですね。うどん、ラーメン、パスタ、食パンなどが該当します。他にも、イモ類も炭水化物が多い食品ですので、ジャガイモを使った加工食品やお菓子類は、どんなに安いからと言っても、極力買わないようにしましょう。
炭水化物は糖質の塊
なぜ、炭水化物が多く含まれた食品で節約をしてはいけないのかというと、それが糖質の塊だからです。
糖質は過剰に摂取すると、糖尿病や動脈硬化など様々な生活習慣病を引き起こしますし、最近では認知症やうつ病との因果関係も疑われています。他にもアレルギーの原因だと指摘する声もありますね。
以前は、炭水化物は重要なエネルギーだと言われていましたが、これは誤りであり、人間やその他の動物の主要なエネルギーは脂質であることが明らかになっています。脂質は肥満の原因だとこれまで言われてきましたが、中性脂肪になって体に蓄積されやすいのは脂質よりも糖質なのです。
人間の体は、糖質が体内に入ってくると血糖値が上昇します。高血糖は体にとって危険な状態なので、すい臓がインスリンというホルモンを追加分泌して、血液の外に糖質を追いやろうとします。血液の外に出された糖質は、一部はグリコーゲンという形で筋肉組織に蓄えられます。しかし、筋肉に蓄えきれなかった糖質は中性脂肪に変わってしまいます。これが人が太る仕組みなのです。
節約の大敵は健康を害すること
毎日、米、パン、麺類といった糖質が多く含まれている食品を食べていると、やがて肥満が原因で糖尿病になってしまいます。
糖尿病は一度発症すると治せません。だから、継続的に血糖値を下げる薬を飲まなければならず、これだけでも多額の出費となります。そして、糖尿病は少しずつ進行していくので、やがて合併症を引き起こし、さらに医療費がかかってしまいます。
もしも、合併症を引き起こすところまで悪化し腎臓が悪くなると、人工透析を受けなければなりません。人工透析は年間500万円ほどの費用が掛かるので、もはや節約どころの話ではないですね。ただ、健康保険の高額療養費制度があるので、実際に支払う医療費はかなり安くなりますし、身体障害者にも認定されますから、負担額は少なくなります。しかし、健康を損なうことは、お金を失うことよりも生活の質を下げてしまいますから、避けられる病気は避けるに越したことはありません。
食パンや麺類なんかは、スーパーで非常に安価で手に入ります。
また、そのおいしさから、ついたくさん食べてしまい、糖質を過剰摂取してしまうことがあります。
大病を患ってからでは、毎日の食費の節約なんて医療費の足しにならないのでほとんど無意味です。また、これまでコツコツと節約して増やしてきた貯金も一気に吹っ飛びます。だから、病気にかからないようにして健康を維持することが、最も効果的な節約法なのです。
特に多くの生活習慣病は、糖質を原因として発症するので、日頃から米、パン、麺類、イモ類を食べるのは控えましょう。1日3食、必ずこれらの炭水化物が多く含まれている食品を口にするという方は、まずは1日1食だけでも、炭水化物を抜く食事に切り替えてください。
理想は、米も小麦も一切食べないことです。最終的にそうなることが健康にも節約にも重要なことなのですが、いきなり食習慣を買えるのは難しいですよね。だから、朝食だけでも、米、パン、麺類を食べないところから始めて、慣れてきたら、昼食と夕食も炭水化物を抜くようにすると良いでしょう。
朝食にジャムを塗ったトーストを食べているという方は、ゆで卵やハムエッグに替えるところから始めてください。卵は栄養価が高く、比較的安くで手に入る食材ですから、健康にとっても節約にとっても重宝します。
折り込みチラシにパンや麺類の特売の情報が載っていても無視しましょう。その代り、卵の特売の情報には、しっかりとアンテナを張って、いつでも買いに行けるようにしておきたいですね。