卵は食費節約のために積極的に買って食べたい食品
毎日の食事の中で栄養補給のために積極的に食べたいのが卵です。
卵は完全栄養と言われるようにビタミンC以外のすべての栄養が含まれています。なので、栄養のバランスを考えてあれこれと食材選びをするくらいなら、卵を日常的に食べるようにした方が買い物や料理の手間を省くことができます。しかも、何と言っても卵は他の食材と比較して値段が安いので、節約のためには積極的に買って食べたい食品なのです。
卵は価格の王様
卵の小売価格は多少の変動はありますが、数十年間大きな変動がありません。そのため、卵は価格の王様とも呼ばれています。
おそらく、全国どこでも卵は10個200円程度で購入できるのではないでしょうか?私の住んでいる地域でも、大体これくらいの値段ですね。スーパーの特売の時には、お店にもよりますが、98円から158円程度で買うことができます。
ただ、卵が安売りされるときは、1家族1パックまでとか、500円以上あるいは1,000円以上の買い物につき1パックを安売りというお店が多いですね。それでも、こういう機会には積極的に卵を買うことをおすすめします。
500円や1,000円の買い物をしなければならないとなると、無駄な商品を買ってしまうということもあるでしょう。でも、スーパーのチラシを普段から見る癖をつけていれば、卵の特売は特定の曜日にだけ行われていることがわかります。毎週火曜日と金曜日とか、月曜日と水曜日と土曜日の週3回とか、スーパーによって違いはありますが、多くのお店ではこのように卵の特売の曜日が決まっています。
そして、卵の安売りが行われる曜日には、他の商品も決まって安売りが行われています。牛乳だったり、牛肉だったり、ハムやウィンナーなどの加工食品だったり。だから、卵を買う曜日にはこういった商品も一緒に購入すれば、安売りが適用される500円以上や1,000円以上の買い物といった条件をクリアすることができるので、他の曜日には買わないようにしましょう。そうすることで、さらに節約できますしね。
卵の摂取量は気にしなくても良い
卵に対しては大きな誤解があります。
それは、食べ過ぎると血中のコレステロール(LDL)が増えて健康に良くないといったものです。しかし、これは完全なまちがいで、卵をたくさん食べたからと言って血中のLDLの値が増加することはありません。
このような迷信が信じられるようになったのは、20世紀前半にロシアのアニチコフという医学者がおかしな実験をしたからです。彼は、ウサギに大量の卵を食べさせて血液検査をしました。すると、コレステロールの値が増加したため、卵の食べ過ぎは危険だという結論を出したのです。
しかし、ウサギは草食動物なので、普段食べているものの中にはコレステロールが含まれていません。だから、卵を大量に食べさせれば、血中のコレステロール値が上がってしまうのは当たり前なのです。ところが、人間はもともと肉食動物なので、食品にコレステロールが含まれていても体がコントロールすることができ、血中のコレステロール値が上がることはないのです。
これに関しては何度も追試が行われ、1日10個の卵を1ヶ月間、2ヶ月間食べ続けて血液検査をしてもコレステロール値が上がらなかったことが証明されています。
また、日本養鶏協会と日本卵業協会のホームページでも、卵を食べてもコレステロール値が上がらないとの記述があります。
卵業界の情報は信用できないという方もいらっしゃるかもしれません。そういう方は、インターネットで検索して調べれば同様の内容が掲載されたホームページがたくさん出てきます。「卵は1日1個まで」とか「卵は悪玉コレステロールを上げる」と言っている医師は完全に勉強不足なので、彼らのいうことは無視してかまいません。卵は毎食1個や2個食べても何の問題もありません。
さらに2015年には、厚生労働省がコレステロールの1日の摂取目標量を撤廃しました。これは、コレステロール摂取量の基準を設定する科学的根拠が得られなかったからです。つまり、今まで何の根拠もなく、コレステロールが多く含まれる食品を食べると血中のコレステロールが増えるというデマが流され続けていたのです。
むしろ卵は、栄養補給のために積極的に食べたい食品なのです。
タンパク質の良質度を表すプロテインスコアという指標があります。プロテインスコアは100点が満点です。そして、卵はプロテインスコア100点満点の食品なので、牛肉や豚肉よりも良質なタンパク質を含んでいると言えます。他にも必須脂肪酸、各種のビタミンやミネラルも含まれているのですから、アレルギーの方や苦手な方以外が食べることを控える理由はどこにもありません。
しっかりと栄養補給できて、しかも比較的低価格で入手可能な卵は、健康と節約の両面から考えても積極的に食べたい食品なのです。