夏場の電気料金は、他の季節と比較して高くなる傾向があります。その原因は誰もがすぐにわかりますよね。
そう、冷房を使うからです。
冷房の代わりに扇風機を使えば、夏場の電気料金を大幅に減らすことができます。だから、可能な範囲で冷房ではなく扇風機を使うようにしましょう。でも、近年、夏場の最高気温が35度を超える日が増えていることから、どうしても冷房を使わなければならないことがあります。
そういう時は、無理せず冷房を使うべきです。でも、冷房を使う時は無制限に使い続けるのではなく、時間を決めて使えば電気料金を節約することができます。
冷房の消費電力を知る
夏場の電気料金の節約のためには、まず、冷房の消費電力を知る必要があります。
例えば、6畳用のエアコンで10万円ほどの値段の機種の場合だと、1時間当たりの消費電力は約600W(ワット)です。
2021年4月現在の東京電力の従量電灯Aの使用電力が9kWh以上の場合、時間当たりの電力料金は19円88銭です。計算を簡単にするためにこの記事では、1時間当たり20円として計算します。
1日の冷房使用時間が3時間、消費電力が600Wの場合、冷房にかかる1日の電気料金は36円です。
- 3時間×0.6kWh×20円=36円
7月と8月はともに31日あるので、1ヶ月間の冷房代の予算は1,116円ですね。また、1ヶ月間の冷房の総使用時間は93時間となります。
夏休みを2ヶ月取って、南の島でバカンスという方は冷房の使用時間や電気料金を考える必要はないでしょうが、庶民にとっては夏場の電気料金は切実な問題ですから、きっちりと冷房の予算管理をしておいた方が良いでしょう。
1日の冷房使用時間が3時間、1ヶ月間の冷房代が1,116円と決まったら、後は、その予算を守って冷房を使うだけです。
冷房の使用時間を記録しておくと予算オーバーを防止できる
冷房の予算を守るためには、毎日の冷房の使用時間を紙に記録しておくと良いでしょう。
わざわざノートに記録しなくても、チラシの裏に表を書いて管理すれば十分です。例えば、以下のような感じの表を作れば管理がしやすくなります。
予算時間は、1日3時間なので、7月1日から31日まで3.0時間を記入します。
使用時間は、その日の冷房の使用時間です。細目に時計をチェックしておかないと正確に記録できないので、ここに正しい数字を入れるのは難しいですね。予算に余裕を持たすなら、0.5時間(30分)刻みで切り上げるのが良いでしょう。例えば、冷房を2時間42分使用したのなら、2.7時間となりますが、切り上げて3.0時間と記入します。
差引の欄には、予算から実際の使用時間を引いた数字を入れます。正の数字になれば冷房使用時間が予算時間よりも短かったことになり、負の数字になれば冷房使用時間が予算時間よりも長かったことになります。
残高の欄には、前日までの冷房節約時間に今日の差引の欄の時間を足した数字が入ります。例えば7月7日の場合、前日までの節約時間が1.0時間、今日の節約時間が1.0時間だったので、両者を足して2.0時間と記録します。
7月は、地域によりますが、梅雨が明けるまでの期間は冷房使用時間を少なくできるでしょうから、冷房貯金を増やせるはずです。
しかし、8月になると35度を上回る日が増えてくるので、予算オーバーになる日が多くなるはずです。1日の冷房使用時間が予算時間を上回っても、7月に冷房貯金を貯めておけば、その取り崩しで猛暑を乗り切れます。
1日の予算時間を3時間としましたが、この数字は各家庭で異なるのが当たり前です。2時間で十分という家庭もあれば、6時間は必要という家庭もあるはずです。
とりあえず、夏場の電気料金を節約しようと思うなら、冷房時間の管理を怠ってはいけません。
冷房時間を管理しているのに電気料金が多くなった場合には、他に無駄があるということですから、それを把握するためにも、この夏は冷房貯金残高表を作って、電気料金を管理してください。また、扇風機はエアコンと比較して格段に低電力ですから、夏場の電気代節約には扇風機も、しっかりと活用したいですね。
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