先日、スーパーの折り込みチラシを見ていたら、オージービーフの切り落としが100グラムあたり149円で売られているのに気づきました。
そのスーパーでは、オージービーフは158円で通常販売されており、これ以上安売りされることはほとんどありません。それが、149円まで値段が下がっていたので、ちょっと驚きました。それにしても、ここまでオージービーフが安くなるなんて何か理由があるはずです。
関税率の引き上げの影響が出始めている?
オージービーフに関しては、日本とオーストラリアの経済連携協定(EPA)で関税率が引き下げられることが決まりました。
以前の関税率は、冷蔵肉、冷凍肉ともに38.5%だったのですが、2015年1月から冷蔵肉は32.5%、冷凍肉は30.5%に引き下げられています。さらに4月からは、冷蔵肉が31.5%、冷凍肉が28.5%まで関税率が下がっています。
おそらく、4月の関税率引き下げの影響が小売価格に現れ始めているのでしょう。
特に冷凍肉に関しては、関税率が10ポイントも下がったわけですから、どこでも小売価格に大きな影響が出ているのではないでしょうか?
オージービーフがこれだけ安くで手に入るようになったのですから、積極的に食べたいですね。和牛だとオージービーフの2倍以上しますから、栄養補給と節約の両面からオージービーフは和牛よりも優れていると言えるでしょう。
最終的には関税率は19.5%になる
オージービーフの関税率は、冷蔵肉が2028年4月1日以降は23.5%、冷凍肉が2031年4月1日以降19.5%になります。それまでは、毎年、少しずつ関税率が引き下げられていきます。
なので、今後は、今以上にオージービーフが安くで買えるようになります。消費者にとってはこんなにありがたいことはないですね。
しかし、日本の消費者がオージービーフばかり買うと、セーフガードが発動し再び高い関税率が適用されます。セーフガード発動基準数量は、徐々に引き上げられていき、2023年4月1日以降は、冷蔵肉14.5万トン、冷凍肉21万トンがセーフガード発動基準数量となります。
どんなに安いからと言っても、オージービーフばかりを購入しているとセーフガードが発動し、高い値段で買わなければならなくなるので困りものです。とりあえず、セーフガードが発動するまではオージービーフを買い続け、セーフガードが発動したらアメリカ産やカナダ産の牛肉を買うという選択になりそうですね。
国産牛肉がもっと安くなれば良いのですが、あまり期待できません。ブランド和牛を海外の富裕層をターゲットに高い価格で輸出していることが、よくニュースで紹介されているので、和牛の生産者は高価格で買ってくれる消費者を中心に牛肉を売りたいのでしょう。
とりあえず、オージービーフがお手頃な値段で買えるようになったのですから、今までよりも積極的に食べたいですね。そうすれば、国産牛肉の小売価格も安くなりはじめるかもしれません。
コメント