先日、タイガーの電動ポットが、給湯ボタンを押してもお湯が出ない状態に。
10年前に購入した電動ポットなので、そろそろ寿命かなと思うも、簡単にあきらめるのは性分じゃないので、自分なりに修理を試みることにしました。世の中には親切な人がいるもので、YouTubeで同じ症状が出た人が自力で修理した動画が上がっていました。
動画と同じ手順で修理完了。給湯ボタンを押すと、ジャーっとお湯が出てきました。
これで一件落着と思ったのも束の間。底からお湯が漏れるようになり、結局、捨てることにしました。そう言えば、数ヶ月前からポットの下部が濡れていたなと思い出し、これはもう買い替えるしかないと、いつもの家電量販店へGo。ちなみにポットの水漏れは、内部に取り付けられていたパッキンを取り換えれば改善したと思われます。
パナソニックのNC-HU224を選ぶ
家電量販店では、これまで通りタイガーの電動ポットを買うか、魔法瓶でお馴染みの象印にするかといろいろ物色しましたが、最終的に選んだのは、パナソニックのNC-HU224という2.2リットル入るジャーポット。
電動ポットのことをジャーポットというのかと心で呟きながら15,800円を支払い。ついでに5年の長期保証も付けたので5%上乗せ。
帰宅し、さっそく箱から出してキッチンに設置したジャーポットがこちらです。

高さ25.2cmと以前のポットより低め。その分奥行きが長く32.6cmあります。幅は24.5cmで、それほど広くない感じですね。少しでも低く奥行きがある方が転倒しにくいと思われるので、このサイズは良さげ。
中央のつまみを押すと浮き上がり、それを持ちながら上に引っ張ると蓋が開きます。多くのポットで同じ仕様となっているので、どうやって蓋を開けるのか迷うことはありませんでした。閉めるときは、パキっと音がするまで押し込むようになっていて、転倒しても簡単に蓋が開きそうにない安全設計。
それでは水を2.2リットル入れて沸騰させましょう。
沸騰までに要した時間は計測していませんが、以前のポットより早いことは確かです。さっそく給湯すると少しお湯に匂いがするので、ポットからすべてのお湯を捨て水を入れなおし再沸騰。そして、お湯を注ぐと無臭になったのでこれで準備完了です。
操作部のボタンを確認
ポットの上部には6つのボタンが半円状に配置されています。

右側の「ロック解除/カフェ」と記されている黄色いボタンを押した後、その上にある給湯ボタンを押せば、注ぎ口からお湯が出てきます。基本操作はたったこれだけ。
沸騰させるときも、ポットに水を入れれば良いだけなので難しい操作は不要です。
保温温度は、左側の選択ボタンを押していけば、98度、90度、80度、70度と変わっていきますから、こちらも簡単。
弱アルカリ沸騰で柔らかいお湯になる
操作部の前方、最も目立つ場所に「弱アルカリ沸とう」と記されたボタンがあります。

これを押して沸騰させると、お茶を美味しく召し上がれるお湯になるとのこと。
こちらも、試してみましょう。
沸騰中に湯気がたくさん出るのが少々気になりますが、出来あがったお湯は柔らかい口当たりで雑味がありません。匂いもなし。
カルキを約90%除去し、pHを弱アルカリ性にできるそうで、このお湯でお茶を入れるとカテキンが抽出されやすくなるという。そのまま飲んでも、まろやかなお湯で、料理にも使えるかもしれませんね。
カフェ給湯で蒸らし時間が一目瞭然
ロック解除ボタンにはカフェ給湯の機能も付いています。
ロック解除ボタンを2回押してから給湯ボタンを押すと、カフェ給湯に変わるとのことで、自動でお湯を注いでくれるのかと思ったのですが、そういう便利な機能ではありませんでした。

ロック解除ボタンを2回押した後に給湯ボタンを押すと、1、2、3と液晶画面で秒数がカウントされていき30秒経つと自動的にロックされます。
最初、豆を30秒蒸らしてからお湯を注ぐのが、コーヒーの美味しい淹れ方。カフェ給湯は、その30秒を数えてくれる機能ということですね。また、流量が少なくなるので、ドリップ式のコーヒーにお湯を注ぎやすいという利点もあります。
蒸らし時間が一目瞭然ではありますが、「これは便利」と唸るほどのものでもないというのが正直な感想。今はカフェ給湯を使っていますが、そのうち使わなくなるかもしれません。
タイマー機能は最長10時間
操作部で他に目につくのはタイマー機能。
4時間、6時間、8時間、10時間でタイマーを設定でき、その時間に合わせて湯沸かしをしてくれます。翌朝すぐに温かいお湯を使いたい方にとっては重宝する機能ですが、今のところ使うつもりはないですね。
水位は赤玉で表示
ポットの中にどれだけのお湯が残っているかは、いちいち蓋を開けずとも右側に表示されている水位計を見れば確認できます。
水位は赤玉で表示されており、下の写真の場合だと約1リットル残っているのがわかります。

以前使っていたタイガーのポットは、赤い縦棒で水位が表示されていました。赤い棒が太くなっているところまでお湯が入っていることを示していたのですが、これは見にくかったですね。
一方、パナソニックのポットは、透明な背景に赤玉が浮かんでいるので、どこまでお湯が入っているのかわかりやすい。あまり気にしない部分ですが、こういった工夫もありがたいですね。
保温力が高い内窯は電源を切っても3時間90度以上を保つ
パナソニックのジャーポットは、ダイヤモンドフッ素&備長炭内釜を使用しており保温効果が高くなっています。
写真は撮影しませんでしたが、炊飯器に使っているような重厚感のある内窯になっていて、これなら、そう簡単にお湯が冷めないなというのがわかります。説明書を読むと、3リットルタイプのジャーポットの場合、満水で室温23度の条件で、沸騰後3時間は湯温が90度を保つとのこと。
私が購入したのは2.2リットルタイプでしたが、室温が20度を下回っている環境で、沸騰後約2時間くらいで湯温が90度まで下がりました。以前使っていたポットは、内側がプラスチックでできていたため、それほど保温効果が高くなく、2時間も経てば入浴できそうな温度まで下がっていましたね。
コードレス給湯が便利
今回購入したジャーポットは、保温効果の高さが購入を決定する決め手となったのですが、もう一つ特筆すべき点は、コンセントからプラグを外していても給湯できるところです。
電動ポットは、プラグを外していると給湯できないものが多く、温かいお湯を使いたい場合は常に電源を入れておかなければなりません。
高い保温効果と電源なしでの給湯は、節電にとって非常に相性が良い。バッテリーが劣化すると、この機能は使えなくなるでしょうが、これはありがたい機能です。NC-HU224の中で最も気に入っているのが、このコードレス給湯ですね。
気になる電気代は年間6,700円
電動ポットを買う際は、年間の電気代もしっかりチェックしておきましょう。
通販だと機種ごとに電気代を比較するのが難しいですが、家電量販店だと、棚に並んだポットごとに仕様が書かれた札が貼ってあり、そこにだいたい年間の電気代も記載されています。
買う前に候補としていたのは、パナソニックの11,800円のポットだったのですが、こちらは年間の電気代が8,500円でした。NC-HU224は6,700円なので、年間1,800円電気代が安く、2年ちょっと使えば、11,800円のポットより支出が少なくなる計算です。
他のメーカーの同価格帯のポットを見ても、年間7,500円くらいの電気代で、NC-HU224が最も省エネ設計となっていました。価格が24,800円の他社のポットは年間5,400円の電気代で済むとのことで、さすがにここまで価格が異なると大幅に性能が変わってきますね。
ただ、気をつけなければならないのは、この電気代は、1日に23時間使用した場合を前提にしていることです。私の場合は、おそらくその半分くらいしかポットに電源を入れないでしょうから、節電効果も半分くらいとなるはずです。したがって、パナソニックの11,800円のポットとの比較で年間1,800円も節電することはできず、おそらく900円くらいの節電効果になりそうです。
以前使用していたポットが、同条件で年間263kWhの電力消費。NC-HU224が年間約216kWhですから、47kWhの節電になります。1kWhの電気代が約30円とすると、年間1,410円の節約となりますが、こちらも1日に23時間使用を前提としているので、節約額は半分の705円といったところでしょうか。
でも、NC-HU224の方が保温効果が高いことから、電源を切ってコードレス給湯を使うようにすれば、年間の消費電力をもっと減らせそうです。以前のポットとの比較で1,000円くらいは節約可能かもしれません。
電化製品を買う時は、製品そのものの価格が安いかどうかで購入するかどうかを決めがちですが、年間の電気代も考慮しないとどちらが安いかを判断できません。
今回購入したジャーポットは、11,800円のものより4,000円高かったですが、長期保証に加入して5年使用することを前提にすると、合計で4,000円以上節電できるはずです。それをお店で計算したから、15,800円のポットを選んだんですよね。
電化製品を購入する場合は、電気代もしっかりチェックしておくことをおすすめします。
2014年製のロングセラー
NC-HU224は、2014年から製造販売が行われています。
なんか古臭いなと思うかもしれませんが、これだけ長いこと販売され続けているということは、今後も取扱いが続く可能性が高そうです。
ジャーポットの蓋のパッキンや内釜のフィルターは消耗品なので、取り換えが必要になります。早くに製造中止になると、これら消耗品の取扱いも早期になくなる可能性があり、本体は異状ないのに消耗品が手に入らず買い替えないといけないという事態も起こり得ます。
そういう点でもロングセラー商品は安心ですね。


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