2016年4月から電力自由化がスタートし、一般家庭で電力会社を選べるようになりました。
様々な企業が電力事業に進出したことで、電気料金の低価格化が進んでいるように見えます。でも、電力会社を変更しても、あまり電気料金を安くできない場合もあります。むしろ、電力会社の変更で、電気代が上がる場合もあります。
シミュレーションをしたら電気代が増えた
私の家庭でも電気料金がどのくらい安くなるか、2016年5月分の電力消費量を使って、ソフトバンクでんきのシミュレーションをやってみました。
すると、その結果は2年間で約2千円の電気代アップでした。
しかも、このシミュレーション結果は、携帯料金やインターネットをソフトバンクにまとめると通信費がお得になる「おうち割」という契約もセットで申し込んだ場合です。もしも、おうち割を利用しなかったら、2年間で7千円近く電気料金が余計にかかってしまいます。
一体、なぜ電力会社を変更したら、こんなに電気代がかかってしまうのでしょうか?
節電を意識している家庭では電気代が高くなる?
まず考えられるのは、電力会社の変更で電気代が安くなる家庭は、電力消費量が多いということです。
私の家庭は、テレビなどで紹介されている一般家庭の1ヶ月の平均電気代よりもかなり安いです。つまり、他の家庭よりも節電意識が高いのだと思います。
日頃から、節電を心がけていると電力消費量が少なくなりますから、当然、電気代もあまりかかりません。極端な話、電気を一切使わなければ電気代はかかりませんから、このような状況で電力会社を変更しても、電気代が安くなることはありません。
ソフトバンクでんきの場合、1ヶ月間の電力消費量が300kWh以上の家庭だと、おそらく電気代が安くなります。しかし、私の家庭では5月の電力消費量が200kWhを少し超えたくらいでした。5月は、それほど電力を消費する季節ではありませんから、1年のうちでも電気代が安くなりやすいです。でも、夏や冬のように電化製品をよく使う季節でも、私の家庭では、他の家庭よりも電力消費量が少ないと思います。
おそらく、電力会社を乗り換えて電気代が安くなる家庭は、平均よりも多くの電力を消費している家庭なのでしょう。
どのような節電をしているのか
私の家庭で行っている簡単な節電方法を紹介しておきます。
- 夜は2本ある蛍光灯のうち1本だけ点ける
- テレビの音量を夜は低くする
- 寝ている時は電気ポットの電源を切る
- 人のいない部屋の蛍光灯を消す
- 白熱電球からLEDに交換した
こんなところでしょうか。これらは特に難しいことではないので、すぐに取り組める節電方法です。
難易度が高くなるのは、夏と冬の節電ですね。
どちらもエアコンの使用頻度が増えますから、それに従って電力消費量も増えます。他の季節との比較で、電力消費量が多くなるのは、ほぼエアコンが原因だと思います。だから、いかにしてエアコンを使わずに快適に過ごせるかを考えるのが、節電に有効です。
夏であれば、部屋の温度が上がらないように昼間はカーテンを閉めるのが効果的です。日光が部屋に入って来なければ、温度上昇を抑えられます。また、窓を開けて室内の熱を外に出すようにするのも大切です。夏にカーテンを開けて窓を閉め切るのは、室内の温度を上昇させやすいのでやめましょう。
他にも、扇風機を使ったり、水を入れて凍らせたペットボトルを体の近くに置くことでも、冷房の使用頻度を減らすのに有効ですから試してください。
冬の節電は、夏とは逆のことをしましょう。昼間はカーテンを開けて室内に日光を入れれば、部屋の中があたたかくなります。湯たんぽを使えば、つま先の冷えを防げます。室内でも手袋を着けたり靴下を履いたりするだけでも、寒さをしのげます。暖房器具は、エアコンではなく電気ストーブを使いましょう。
節電の肝は、エアコンの使用時間をいかにして減らすかにかかっています。小まめにコンセントからプラグを抜いて待機電力を減らすといったことも節電にはなりますが、それほど大きな効果は見込めません。それよりも、電化製品ごとに消費電力を調べて、最も消費電力が多い電化製品の使用時間を少なくする工夫をした方が、より大きな節電効果があります。
とりあえず、電力会社を変更すると、どの程度電気代が変わるかをシミュレーションしてください。大幅に電気代が安くなるようであれば、まだまだ節電の余地があるはずです。でも、家庭で取り組める節電には限界がありますから、電力会社の変更も視野に入れておいた方が良いでしょうね。
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