お金の節約をし始めると、どうしても気になるのが、その行為が労力に見合う節約額を生み出しているのかということです。
例えば、1時間かけて100円節約した場合、得したと感じる人もいれば、費やした時間ほど節約できなかったと思う人もいるでしょう。このあたりの感覚は人によって違いますが、労力に見合う節約額とはどれくらいなのでしょうか?
時間の価値は人によって異なる
まず、時間の価値というものは人によって異なりますし、自分が置かれている場面によっても異なります。
30歳の人にとっての1年後と80歳の人にとっての1年後は意味が違いますよね。80歳の方だと、残された人生が少なくなっているので1年はとても貴重な時間です。ところが、30歳の人だと、まだまだたくさんの時間があるので1年は大した時間ではないでしょう。
このように時間の価値は人によって異なっているので、それをお金で測ることはできません。
だから、費やした時間に見合う節約額かどうかの判断基準も、その人によって違ってきます。
1時間かかって節約できた金額が100円だった場合、得したと思う人もいれば、割に合わないと思う人もいるのは、時間の価値観が異なるからなんですね。
収入によって節約した時の達成感は異なる
時間の価値観が人によって異なるのと同じように収入も人によって異なります。
年収300万円の人と年収1,000万円の人とでは、同じ1万円でも価値は全く違います。当然、年収300万円の人の方が1万円に大きな価値を覚えるはずです。
これは節約額にも大きな影響を与えます。
年収300万円の人が1万円節約するのと、年収1,000万円の人が1万円節約するのは同じ達成感ではありません。年収300万円の人の方がより達成感があるはずです。
労力に見合うかどうかを考えていては節約できない
お金の価値も時間の価値も人によって異なりますが、だからと言って、自分の収入と比較して大した金額ではないから時間をかけてまで節約するのはやめようと思っていると、いざ高額商品の買い物をする時に無駄にお金を払ってしまう可能性があります。
普段から節約を意識していると、10円の節約も100円の節約も1,000円の節約も、ほとんど労力に違いがないことがわかります。言い方を変えると、節約にかける時間は金額と比例しないということです。
イワシを10円安く買う場合も、靴を1,000円安く買う場合も、基本的に折り込みチラシを比較して安いお店で買うのなら、その手間は同じです。でも、節約意識が低い人にはこれが理解できません。なぜなら、普段、折り込みチラシを比較していないからです。当然、このような人は高額商品を買う時にチラシのどの部分を見れば良いのかわからないので、節約できるはずのお金を無駄に払ってしまう可能性が高くなります。
かけた時間に見合う節約額かどうか。
こういったことを考えてばかりいると、結局、1円も節約できません。とにかく最初はお金の節約を優先すれば、そのうち節約の肝がわかってくるので、時間をかけずに節約できるようになります。節約額を時給換算するのも、節約をする上で良いことではありません。1時間に1,000円以上節約できることなんてほとんどありません。そして、自分が1,000円欲しいからと言って1時間余計に働くことも自分の意思ではできません。
お金の節約は、最初は手間がかかりますが、慣れてくれば、大した手間をかけずに節約できるようになります。
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