キャッシュレスの普及で電車の運賃が割高になった

キャッシュレス決済が普及したことで、私がよく利用している電車の回数券が廃止されました。

これは非常に痛いです。

これまでは、10回分の料金で、普通回数券なら11枚、平日の昼の時間帯の回数券なら12枚、土日祝日の回数券なら14枚を購入できました。私は、平日の昼用の回数券と土日祝日用の回数券をよく購入していたので、大幅な値上がりになってしまいました。

ICカードは11回目以降の乗車で10%割引

回数券が廃止されたことで、ICカード乗車券に新サービスができ、少しだけ運賃がお得になりました。

しかし、このサービスは、回数券と比較すると全然お得ではありません。

運賃が有利になるのは、1ヶ月間に11回以上乗車する場合だけです。しかも、同一運賃区間で11回以上の乗車と厳しい条件になっています。例えば、300円の区間に6回、250円の区間に5回乗車すれば、合計で11回の乗車になりますが、同一運賃区間ではないので、運賃が安くなることはありません。

さらに運賃が安くなると言っても、11回目以降の乗車に対して10%だけなので、これまでの回数券と比較すると大したメリットではありません。

300円の普通回数券であれば、3,000円で11枚を購入できたので、3,300円が300円引きになり、割引率は9.1%でした。

300円区間をICカードで11回乗車した場合、3,300円かかり、11回目の乗車だけ10%引きになるので、割引額はたったの30円です。割引率にすると0.91%でしかありません。

平日の昼用の回数券だと16.7%、土日祝日用の回数券だと28.6%も割引を受けられていたのにICカードだとたったの0.91%の割引ですよ。ここまで改悪されると、交通費の負担が非常に重たくなります。

金券ショップ対策か?

回数券の廃止は、ICカードにした方が鉄道会社の経費削減につながるという面がありますが、もしかすると金券ショップ対策かもしれません。

駅の近くに回数券をばら売りした自動販売機が置かれているところもありましたから、鉄道会社の収益に影響を与えていた可能性があります。私も、このような自動販売機や金券ショップで、回数券を買うことがありましたが、そんなに大きな影響を鉄道会社に与えていたのでしょうか。

仮に金券ショップ対策だとしても、カード式の回数券にすれば、ばら売りを防止できます。他の鉄道会社では、11枚や12枚といった形で回数券を販売するのではなく、カード式の回数券にして、1枚のカードで11回や12回乗車できるようにしています。

私が利用している電車も、カード式の回数券にすれば良かったのですが。今回、微々たる割引しか受けられないICカード乗車券に移行した理由がわかりません。

キャッシュレス社会は割高な社会

よくネットメディアなどで、キャッシュレス社会になると、経費が削減できると紹介されています。会社も、キャッシュレス決済を導入すれば、無駄な人件費、現金を保管する手間や時間を削減でき、業績の改善につながると言われています。

しかし、現実には、その逆のことが起こっています。

キャッシュレス決済の導入で、割高な買い物をしなければならなくなっています。キャッシュレス決済の導入で、業績が良くなった会社がいったいどれくらいあるのでしょうか?

キャッシュレス決済の導入で余計に経費が発生するようになり、運賃や商品を値上げしなければならなくなっているようにしか思えないですね。

以前から現金払いしかできないスーパーが安いと、このブログでは紹介してきましたが、ますますその傾向が強まっているように感じます。時代の流れで、現金払い以外にも、キャッシュレス決済を導入しているお店が増えていますが、一部のスマホ決済だけにしているようなお店であれば、それほど値上げはしていません。

キャッシュレスは便利かもしれませんが、普及しすぎるのは困りものですね。

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