夏に暑い日が続くと、食欲がなくなるという方は多いと思います。
そして、食欲がない時は、水分ばかりを摂りたくなり、栄養補給が疎かになりやすいです。これではダメだと思って、せめてあっさりとした食品くらいは食べようと、素麺、冷やしうどん、ざるそば、冷やし中華などを口にする機会が多くなります。
しかし、これら麺類は、糖質のみしか補給できないと言っても過言ではないくらい栄養素が乏しいです。人間は、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルを必ず食事から摂取する必要がありますが、これら麺類では必須栄養素の必要量を補給することは不可能です。
素麺も冷やしうどんも今すぐやめる
素麺、冷やしうどん、ざるそばなど冷たい麺類を食べるのは今すぐやめましょう。
毎日、これら麺類ばかりを食べていると、少しずつ栄養不足となっていき、ますます疲れやすくなります。
おまけに糖質は、食べると脂肪に変わりますから、冷たい麺類ばかりを食べていると、夏バテで体重が減っても脂肪だけはしっかりと溜まります。
脂肪を減らすためと、さらに食べる量を減らし、冷たい麺類の割合が増えると、ますます悪循環となりますから、夏の暑い日こそ冷たい麺類を食べないようにしなければなりません。
糖質をエネルギーに変えるためには、ビタミンB₁が必要になりますが、糖質を多く含んでいる米やコム日には、ほとんどビタミンB₁が含まれていません。したがって、素麵や冷やしうどんばかり食べていると、それらに含まれている糖質をエネルギーに変える代わりにビタミンB₁がどんどん失われていきます。
ビタミンB₁が不足すると、疲れやすくなりますから、ますます夏バテしやすい体質になってしまいます。
優先すべきはタンパク質
人間の体の大部分は、水を除くとタンパク質でできています。しかも、タンパク質を構成する20種類のアミノ酸のうち9種類は食事から必ず摂取しなければならない必須アミノ酸ですから、タンパク質を食べないという選択はあり得ません。
それなのに夏バテを理由に冷たい麺類ばかりを食べいると、どうなるでしょうか?
当然、肌も筋肉も衰えていきます。
だから、夏バテしている時こそ優先的にタンパク質を食べなければなりません。
人間にとって最も優れたタンパク源は卵です。卵は、タンパク質の良質度を示すプロテインスコアが100点満点ですから、9種類の必須アミノ酸をしっかり補給できます。タンパク質の1日の必要量は、体重に1グラムを乗じた量とされています。体重が50kgの人だとタンパク質を50グラム、体重が60kgの人だとタンパク質を60グラムは食べなければなりません。
卵1個あたりのタンパク質量は約7グラムですから、体重が50kgの人で7個食べれば、タンパク質の必要量をほぼ補給可能です。しかも、卵は良質なタンパク源ですから必須アミノ酸をしっかりと補給できます。
なので、夏バテで食欲がない時には、卵を食べて良質なタンパク質を補給するようにしたいですね。また、ビタミンB₁不足を防ぐためには、豚肉を食べることも大切です。1日に必要なビタミンB₁を補給するためには、豚肉を100グラムは食べるべきです。夏は、冷しゃぶにして食べるのがおすすめです。
プロテインなら楽にタンパク質を補給できる
しかし、夏バテしている時の卵や豚肉は、意外とヘビーです。
夏バテすると、水分だけしか受け付けないようになる人もいるでしょうから、そのような人にとって卵や豚肉を食べるのは苦痛になるでしょう。
こういう夏バテして疲れきっている人には、プロテインをおすすめします。
プロテインは割と値が張るので節約生活をしていると、手を出しにくい食品ですが、手軽にタンパク質を摂取できる点では優れた食品です。
例えば、明治のザバスというプロテインは、50食分が4千円から5千円くらいしますが、1食21グラム当たりでタンパク質を15グラム補給可能です。水に溶かして飲むだけですから、固形物を食べるよりも楽にお腹に入れることができます。
プロテインは水に溶かして飲む以外にも、ヨーグルトに混ぜて食べることもできますし、寒天やところてんに振りかけても美味しく食べられます。暑い日は、かき氷にかけるのも良いですね。
素麺や冷やしうどんなど、冷たい麺類は食べないに越したことはありませんが、どうしても他の物を食べるのが苦痛だと言う場合は食べるのもやむを得ないでしょう。でも、その場合も、プロテインでタンパク質を補給しておくことを忘れてはいけません。
また、冷たい麺類にはビタミンもミネラルもほとんど含まれていませんから、このような低栄養な食品を食べる場合にはマルチビタミンとマルチミネラルのサプリメントで栄養補給をすべきです。マルチビタミンやマルチミネラルは災害時の栄養補給にも役立ちますから、備蓄しておくことをおすすめします。
夏バテしているからと言って、素麺や冷やしうどんなど、冷たい麺類ばかりを食べるのは健康に良くありません。
いついかなる場合もタンパク質の補給を忘れてはいけません。必要ならプロテインを活用してタンパク質を摂取しましょう。
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