2019年10月に消費税率が8%から10%に上がる際、政府は消費者にポイント還元する景気対策をするそうです。
それに伴って、キャッシュレス決済を今よりも普及させるため、政府はクレジットカード会社に加盟店手数料を引き下げるように要請しているとニュースで報じられました。クレジットカードや電子マネーが使えるお店は、手数料負担があるため、現金払いのみのお店よりも商品価格が割高なことが多いです。でも、今回の政府の要請にカード会社が応じれば、キャッシュレス決済ができるお店も、今より商品価格が安くなるかもしれませんね。
それでも現金払いのみのお店には価格で勝てない
クレジットカードや電子マネーの加盟店手数料が下がったとしても、おそらく現金払いのみのお店よりも商品価格が安くなることは望めないと思います。
私が住んでいる地域では、クレジットカードが使えるスーパーと現金払いのみのスーパーを比較した場合、圧倒的に現金払いのみのスーパーが安いです。
例えば、国産豚ロース100グラム当たりだと、安売りの場合、現金払いのみのスーパーは100円、クレジットカード払いができるスーパーは158円、カード払いもできポイントも貯まるスーパーは178円です。
これだけの価格差を加盟店手数料の値下げで縮めることは難しいでしょう。
現在は、まだカード払いをする人は少ないですが、今後、カード払いが普及すると、スーパーが支払う加盟店手数料は増えていきますから、カード払いができるスーパーと現金払いのみのスーパーでの価格差は開いていく可能性があります。
キャッシュレス決済でコストタウンできる?
キャッシュレス決済を導入すると、スーパーにとっては人件費を削減できるから、現金を扱う場合よりもコストダウンになると言われています。
でも、この噂は非常に怪しいですね。
もしも、キャッシュレス決済でコストダウンできるのなら、カード払いができるスーパーの方が現金払いのみのスーパーよりも商品価格が安いはずです。完全キャッシュレス化にしないとコストダウンできないのかもしれませんが、それが本当であれば、現金払いをできないスーパーがたくさん出てきても良さそうなものです。
現金払いを完全になくすと客数が減るから、完全キャッシュレス化は厳しくなるという反論がありそうです。でも、カード決済の導入をすすめる宣伝文句には、必ずと言っていいほどカード決済の利便性から集客力が増すといった文言を目にします。
完全キャッシュレス化で、コストダウンを実現でき、集客力も上がるのなら、どこのスーパーも絶対に現金払いを受け付けなくなりますよ。
少なくとも、現金払いしかできないお店の数は、かなり減っていないといけません。
ところが、政府が「ポイント還元を実施するから、カード会社は加盟店手数料を下げましょう」と要請しないとキャッシュレス決済が普及しないのですから、スーパーなどの小売店にとって、キャッシュレス決済はメリットよりもデメリットの方が大きいのでしょう。
とは言え、いずれはキャッシュレス決済が当たり前の時代が来ると思います。
その時は、高いお金を払って買い物をすることになるんでしょうね。
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