低金利時代はインフレに強い普通預金に預けておくのが無難


最近は低金利なので、どこの銀行にお金を預けても利息は微々たる額しかつきません。それでも、銀行にお金を預けておけば、少ないながらもいくらかは利息がもらえるわけですから、タンス預金としてお金を自宅に保管しておくより得です。

現代のような低金利時代だからこそ、少しでも金利が優遇される預金商品を利用しようと考えてしまいますが、あまりおすすめできません。低金利時代だからこそ、普通預金にお金を預けておくのが無難です。

普通預金金利と定期預金金利の差はほとんどない

2015年6月現在の某都市銀行の普通預金金利は0.020%です。例えば、100万円を1年間普通預金に預けておくと、利息が200円つきます。

100万円でたった200円の利息しかもらえないから、つい定期預金に預け入れようと思ってしまいますが、300万円未満の定期預金金利は、期間5年で0.030%、期間10年で0.100%でしかありません。300万円以上だと期間5年で0.040%、期間10年で0.120%です。

したがって、300万円を期間5年の定期預金に預け入れた場合は年間900円、期間10年の定期預金に預け入れた場合は年間3,600円の預金金利をもらえます。なお、所得税が約20%かかるので、手取り額はこれよりも少なくなります。

普通預金に300万円預けておいても年間600円の利息をもらえるのですから、期間5年の定期預金金利との差はわずか300円でしかありません。それなのに中途解約に制限がある定期預金に預け入れる利点はあるでしょうか?

中途解約しても解約利率が適用されるので基本的に元本が目減りすることはありません。でも、中途解約できない定期預金の場合には、中途解約すると違約金を支払わなければならないこともあります。わずかな利息のために定期預金に預け入れ、万が一の事態に中途解約して違約金を支払わなければならなくなったら、逆に損をしてしまいます。

金利が上昇した時に定期預金に預け替えする

では、10年の定期預金の場合はどうでしょうか?

普通預金金利と比較すると10年定期の預金金利は魅力的に思えます。でも、魅力的とは言え、たったの0.120%でしかありません。300万円預けたとしても、普通預金金利との差額は3,000円でしかないので、これくらいの金利の差で10年間もお金を自由に引き出せない状態にしておくのは不安ではないですか?

また、金利は常に変動しています。

もしかしたら1年以内に金利が上昇し始めることだってあります。普通預金の場合だと、適用される金利が市場金利に合わせて見直されます。金利が上がれば、それを基準にして普通預金も上がります。インフレによる物価上昇時には、インフレ率に合わせて普通預金金利も引き上げられるので、普通預金はインフレに強い預金なのです。

ところが、定期預金は一般的に固定金利が適用されるので、預け入れた時の利率が満期まで変わることはありません。したがって、10年の定期預金に預け入れた直後に市場金利が上昇し始めると、普通預金に適用される利率の方が有利になることだってあるのです。

それを考慮すれば、現在のような低金利時代に小銭程度の金利を受け取るために10年の定期預金を組むことに大した利点はないと言えるでしょう。

硬貨

低金利時代だからこそ、いつでも引き出し可能な普通預金にお金を預けておくべきです。

そして、金利が上昇し始めた時に定期預金に預け替えをした方が良いでしょう。ただし、金利が上がり出した時に長期の定期預金を組むのは控えるべきです。さらに金利が上昇することだってあり得ますから、短期の定期預金で様子を見るべきです。

また、定期預金に預け入れる場合でも、普通預金の一部にとどめておいた方が無難です。そうすることで、預金金利が上昇した時にすぐに普通預金から定期預金に移すことができるからです。

 

将来、金利が上がるのか下がるのかは一般人にはわかりません。金融のプロだって予測は困難です。

それなら、インフレに強い普通預金残高を多めにしておいて、定期預金金利が上昇し始めた時に少しずつ普通預金から定期預金に預け替えした方が、安全で利回りも有利になるはずです。

もちろん金利が上がってすぐに下がり出すこともあります。その時は、金利が高い時にもっと多く定期預金に預けておけば良かったと後悔するかもしれません。でも、先ほども述べましたが、将来の金利変動を一般人が予測するのは困難ですから、ある程度の機会損失はやむを得ないと考えるべきです。