住宅ローンは返済額が減少していく元本均等払いも検討する

住宅ローンを組む場合、返済方法に元利均等払いを選ぶ人が多いです。

元利均等払いは、完済まで毎月の返済額が元本と金利を合わせて同額となる返済方法です。全期間固定型の住宅ローンを契約した場合には、借入期間に渡って毎月同額の支払いをすれば良いので、返済計画を立てやすいのが元利均等払いの利点と言えます。

しかし、将来の収入がどうなるのかわからない状況では、元利均等払いには不安があります。将来、収入が減った時に返済額が家計に占める割合が大きくなるので、必ずしも元利均等払いが生活を安定させるとは言えません。

将来の収入が減りそうなら元本均等払いにしておく

収入が右肩上がりに増えていくと期待できる職業、例えば公務員の方などは元利均等払いで住宅ローンを組む方が、将来、家計に占める住宅ローンの返済額の割合が低くなります。そういう方は、元利均等払いで住宅ローンを組めば良いでしょう。

でも、現在の収入額がピークで、今後は減少していくのではないかという不安を持っている方は、元利均等払いにすると、将来、返済額が家計を圧迫することになるので、あまりおすすめできません。将来、収入が減りそうという場合には、元本均等払いで住宅ローンを組むべきです。

元本均等払いは、毎月の元本の返済額が同額で金利が返済するたびに減少していく返済方法です。例えば、期間10年、金利3.0%で1,000万円の住宅ローンを組み、年に1回元本100万円を返済したとすると、毎年の元本と利息を合わせた返済合計額は以下のようになります。

  • 1年目:元本100万円+利息30万円=130万円
  • 2年目:元本100万円+利息27万円=127万円
  • 3年目:元本100万円+利息24万円=124万円
  • 4年目:元本100万円+利息21万円=121万円
  • 5年目:元本100万円+利息18万円=118万円
  • 6年目:元本100万円+利息15万円=115万円
  • 7年目:元本100万円+利息12万円=112万円
  • 8年目:元本100万円+利息9万円=109万円
  • 9年目:元本100万円+利息6万円=106万円
  • 10年目:元本100万円+利息3万円=103万円

上記の通り、返済額は年々減少していきます。ローン期間の最初の方は返済が厳しくなりますが、後半から返済が楽になるので、将来、収入が減りそうな場合や収入が今後も伸びそうにない場合には、元本均等払いの方が将来の不安は少なくなります。

元本均等払いの方が返済額が少なくなる

また、元本均等払いは元利均等払いと比較して返済合計額が少なくなるという特徴があります。

上記の例では元本均等払いの元利返済合計額は1,165万円です。もしも、同じ条件で住宅ローンを組み返済方法を元利均等払いにすると、返済合計額は約1,344万円になります。その差は10年間で179万円です。

部屋

このように元本均等払いは、返済額を徐々に減らしていくことに加えて、元利均等払いよりも返済合計額が少なくなるという利点があります。

しかし、元本均等払いはローン期間の最初の方の返済額がとても多くなるといったデメリットがあることを理解しておきましょう。その上で、返済スケジュールに余裕があると判断した場合は、元本均等払いで住宅ローンを組むのがおすすめです。

元利均等払いで返済額に余裕があると判断した場合にも、元本均等払いでの返済スケジュールを検討しておきましょう。

また、住宅ローンを組む場合は、できるだけ借入額を少なくすることも大事です。

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