資金に余裕ができたら住宅ローンの返済を優先する

住宅ローンを組んでマイホームを購入した方の最も効果的な節約法は、住宅ローンを少しでも早く返済することです。

数千万円の借金につく利息は、相当なものですから、元本の一部を繰り上げ返済するだけでも、金利の節約効果は電気代ガス代水道代の節約や折り込みチラシの比較による節約よりも圧倒的に大きいです。

なので、貯金に余裕があるときなどには、住宅ローンの返済を優先するのが得策です。

住宅ローン減税で戻ってきた税金を繰り上げ返済に充てる

住宅ローンは、当初契約時の返済期間に渡って毎月決まった金額を返済していきますが、元本の一部を繰り上げ返済することもできます。

元本を繰り上げ返済すれば、その分だけ返済期間を短縮できます。35年ローンを3年短縮して32年にするといった感じですね。3年では、それほど金利を節約できないと思ってしまいますが、借入元本が大きく返済期間が長期に渡る住宅ローンの場合、少しでも返済期間を短縮できれば、意外と大きな金利節約効果があるものです。

ローンを組んでマイホームを購入しているのだから、まとまった貯金などないという人もいらっしゃるでしょう。

でも、ローンを組んでマイホームを購入したからこそ、まとまった貯金を作ることができます。それは、住宅ローン減税を利用することです。

住宅ローン減税は、いつまで続くかわかりませんが、おそらく当分は継続されるでしょう。

住宅ローン減税は、年末の住宅ローン残高の1%の所得税額を10年間減額できます。10年間の年末の平均ローン残高が2千万円であれば、毎年20万円の所得税が還付されるので、10年で200万円の所得税が戻ってきます。

この住宅ローン減税を利用して戻ってきた税金を繰り上げ返済に充当するのです。

期間短縮型の繰り上げ返済

毎年、戻ってきた所得税はハワイやグアムなどへの海外旅行に使ってはいけません。繰り上げ返済の原資として貯蓄しておくのです。

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そして、10年間蓄えた税金の還付金を使って繰り上げ返済をするのです。ボーナスも10年間貯金に回していた方なら、多額の繰り上げ返済が可能です。

35年ローンが30年や25年に短縮できれば、金利をかなり節約できるはずです。

返済額圧縮型の繰り上げ返済

繰り上げ返済には、期間短縮型の他にも、毎月の返済額を少なくする返済額圧縮型もあります。

例えば、毎月10万円を返済している場合、これを9万円や8万円に減らすのが返済額圧縮型です。金利節約効果は期間短縮型の方が高いので、基本的に繰り上げ返済は期間短縮型を選んだ方が良いです。

でも、返済額圧縮型にもメリットはあります。それは、変動金利で住宅ローンを組んでいて、将来の金利上昇の可能性が高い場合です。

毎月のローン返済額が10万円なら家計に影響を与えないけども、11万円に上がると生活が厳しくなるといった方もいらっしゃるはずです。そういった方は、繰り上げ返済で、返済期間は変えずに返済額を圧縮する方が得策です。

繰り上げ返済で、毎月の返済額を9万円にしたとしましょう。この場合、毎月、1万円の余裕ができます。もしも変動金利が上昇しても、返済額が10万円以下に抑えられるのであれば、家計を圧迫することはありません。

反対に変動金利で住宅ローンを組んでいる方が、繰り上げ返済をしてもしなくても、毎月の返済額は10万円です。しかし、変動金利が上昇した場合、返済額が10万円を超えて家計を圧迫する危険があります。金利の節約効果が大きいから期間短縮型の繰り上げ返済をしたのに住宅ローンの返済が厳しくなって、また、どこかで借金するなんてことになっては無意味です。

なので、変動金利で住宅ローンを組んでいる場合は、必ずしも期間短縮型の繰り上げ返済が有利とは限らないのです。

そもそも、変動金利で長期の住宅ローンを組むことが間違っているのですが、すでに変動金利で借り入れている方は、将来の金利上昇の危険性を考慮して、返済額圧縮型の繰り上げ返済をしておくのが無難です。

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