JCBの支払い名人はスマリボにサービス変更。登録のメリットがないので解除。

JCBのクレジットカードのオプションである登録型リボ払いのサービス名が、「支払い名人」から「スマリボ」に変更されるという案内がJCBから届きました。スマリボへの変更は、2019年4月16日以降の支払いからです。

支払い名人もスマリボも、カードショッピングの際に1回払いを選択すると、自動的にリボ払いになる支払方法です。リボ払いは、毎月一定額を返済し、一定額を超える分は翌月以降の支払いに回ります。そして、1回払いでは発生しない金利手数料がリボ払いでは発生するので、節約を意識している人にとっては使うメリットが全くない支払方法です。

しかも、今回の支払い名人からスマリボへのサービス変更で、ますます登録型リボ払いを使う理由が無くなりました。

初回支払いから金利手数料が発生

支払い名人では、1回目の支払い時は金利手数料が発生しませんでした。

ところが、スマリボでは、1回目の支払いから金利手数料が発生するので、カードショッピングをするたびに買い物代金以上の金額を支払わなければならなくなりました。

リボ払いの金利手数料は年利15%ですから、1ヶ月当たりだと単純計算で1.25%の金利負担となります。スマリボに登録したクレジットカードで、1ヶ月に5万円のカードショッピングをすると、625円の金利手数料を支払わなければなりません。

ちょっとでもポイントを貯めようとクレジットカードで買い物をしても、金利手数料を支払っていたのでは意味がないですね。

残高スライドコースに変更

JCBのリボ払いには、元金定額コースと残高スライドコースがあります。

元金定額コースは、自分が設定した最低支払額を毎月支払う方法です。1万円に設定すれば毎月1万円に金利手数料が上乗せされた金額を支払います。1回で全額返済したい場合には、カードの利用限度額と同額の最低支払額を設定しておけば、翌月以降に返済が持ち越されることはありません。

一方、残高スライドコースは、カード利用残高に応じて毎月の返済額が変動します。JCBから送られてきたスマリボの案内には、残高スライドコースだけとなり、支払金額は「標準コース」と「ゆとりコース」の2種類が用意されていると書かれていました。

スマリボの案内

 

標準コースの内容は以下の通りです。

利用残高 標準コース
100,000円まで 10,000円
200,000円まで 20,000円
300,000円まで 30,000円
400,000円まで 40,000円
以降100,000円ごとに10,000円加算

標準コースでは、カードショッピング利用残高が10万円までは毎月1万円と金利手数料の支払い。利用残高が10万円増えるごとに毎月の支払額が1万円増えていきます。

一方のゆとりコースの内容は以下の通りです。

利用残高 ゆとりコース
100,000円まで 5,000円
500,000円まで 10,000円
1,000,000円まで 15,000円
1,000,001円~ 20,000円

カード利用残高が10万円までは毎月5千円と金利手数料の支払いです。

利用残高が50万円までは毎月1万円と金利手数料の支払い、利用残高が100万円までは毎月1万5千円と金利手数料の支払い、100万円を超える利用残高の場合は毎月2万円と金利手数料の支払いです。

一見すると、ゆとりコースの方が返済が楽に感じますが、カード利用残高が減りにくいので、支払いが長期になりやすく負担する金利手数料も高額となります。ゆとりコースと言いながら、返済額が増えるので実際は地獄コースです。

 

また、残高スライドコースは、毎月のカード利用額が毎月の返済額以上になった場合には、いつまでもカード利用額の支払いが終わらないというデメリットがあります。

例えば、標準コースを選択していて、毎月1万2千円のカード利用がある場合、翌月に1万円は支払われますが、2千円はさらに次の月に支払いが繰越されます。そして、翌月にも1万2千円のカード利用があるので、1万円は返済されても2千円は残り、利用残高が4千円に増加します。その次の月は6千円、そのまた次の月は8千円と毎月2千円ずつ利用残高が増えていくので、それにしたがって金利手数料の負担額も増加します。

何よりも、残高スライドコースだと、いつまでもカード利用額の支払いが終わらないのが最大のデメリットです。

年会費をキャッシュバック

スマリボでは、支払い名人になかった特典が用意されています。

その内の1つが年会費のキャッシュバック特典です。

年1回以上のカード利用で年会費がキャッシュバックされます。

年会費1,350円(税込)のクレジットカードの場合、毎月5千円のカード利用であれば金利手数料が毎月63円、年間756円の負担なのでスマリボに登録してた方がお得です。でも、突然の出費で10万円以上カードを利用するようなことがあれば、年会費のキャッシュバック以上に金利手数料を負担しなければなりません。

カード利用が多い方には、年会費のキャッシュバックは大したメリットにはなりませんね。

ポイント還元率2倍

スマリボに登録している期間は、ポイント還元率が2倍になります。

JCBのクレジットカードでは、Oki Dokiポイントが1,000円のカード利用ごとに1ポイント貯まります。1ポイントは大体5円程度の価値があります。スマリボに登録している期間は1,000円で2ポイントもらえるので、ポイント還元率は1%です。

しかし、金利手数料が年利15%、月利1.25%発生するので、ポイント還元率が1%では何のメリットもありません。

ショッピングガード保険が自動付帯

スマリボに登録している期間は、ショッピングガード保険が自動付帯になります。

ショッピングガード保険は、カードで購入した商品が90日以内に壊れた場合や盗難に遭った場合など何らかの損害が発生すると、損害額を補償してもらえる保険です。

ショッピングガード保険は、とても魅力的な補償内容ですが、現在はイオンカードのように年会費が無料のクレジットカードにも付帯していますから、金利手数料が発生するスマリボに登録してまでつける保険ではありません。

支払い名人を解除する

以上のように支払い名人からスマリボに移行するメリットは何もありません。

したがって、現在、支払い名人に登録している方は、スマリボにサービス移行する前に登録解除しておきましょう。

JCBのカード会員には、2018年10月以降に支払い名人の解除の案内が届いているはずです。スマリボにサービスを移行したくない場合は何もしなければ支払い名人が2019年4月15日で解除されます。もっと早く支払い名人を解除したい方は、JCBに電話するか、MyJCBにアクセスして登録解除してください。

 

私は、もちろんスマリボには移行しません。

そもそも、支払い名人にも登録した覚えがないのにいつの間にか登録されていました。

支払い名人からスマリボにサービス内容が改悪されたのに登録するメリットはありません。

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